「モニターで見た色と、実際に印刷された色が違う!」
多くの方がこのような経験をされているのではないでしょうか。
そもそも、モニターの光とプリンターのインクは、色の表現方法が異なります。そのため、厳密にまったく同じ色を再現することはできません。しかし、できるだけ近い色で作業できる環境を構築することは可能です。
PLANSでは、モニターと印刷物の色を近づけるために、主に以下の2つの方法を提供しています。
1. カラーチャートによる色合わせ
PLANSが提供するカラーチャートを印刷し、そこに表示されているカラー数値を参考にデザインデータを調整する方法です。
- あらかじめカラーチャートを印刷します。
カラーチャートを印刷するには、色変えと色変えパネル/カラーチャートを参照してください。

- カラーチャートの数値を確認します。

- カラーチャートの数値をデザインデータに入力します。

2. カラープロファイルを使用したプリントプレビューモード
PLANSには、以下のカラープロファイルを使用して色表示を調整する機能があります。これにより、印刷される色に近い状態でモニター表示を確認できます。
- PLANS独自のデフォルトカラープロファイル
- プリンターメーカー提供のカラープロファイル(ICCプロファイル)
- ご自身で調整したモニターのカラープロファイル(ICCプロファイル)
- 編集メニュー>環境設定(Mac:4Dbox PLANSメニュー>設定)>カラー を選択します。
- プリントプレビュー表示にチェックを入れます。
「カラープロファイルを読み込み」から指定するカラープロファイルを読み込みます。
※初期設定では、PLANS独自のデフォルトカラープロファイルが設定されています。


色空間の定義
「色空間」とは、表現できる色の範囲を示すものです。
- 可視領域: 人間が認識できるすべての色の範囲です。
- 広範色空間RGB: プロフェッショナル向けモニターなどで使用される、広範囲の色を表現できるRGB色空間です。
- AdobeRGB色空間: 多くのモニターで採用されている標準的なRGB色空間です。
- sRGB: PLANSが標準として採用しているRGB色空間です。
- プリンターの色再現域: インクジェットプリンターやレーザープリンターなど、CMYKインクで出力する機器が再現できる色の範囲です。プリンターの色再現域は、メーカーや機種、使用する用紙によって異なります。
PLANSでの色調整方法と特性
下記を参考に、ご自身の環境や目的に合わせて最適な色調整方法をお選びください。
色調整方法 | モニター表示 | 印刷物 | 備考 |
---|---|---|---|
カラーチャートによる色調整 | sRGBが主体 | CMYKが主体 | カラーチャートを印刷しても、モニターにはプリンターで再現できない広範な色空間が表示される場合があります。印刷物とモニターの差を数値で確認し、デザインデータを調整する際に有効です。 |
印刷プレビューモードを活用した色調整 | PLANSオリジナルまたは読み込んだICCプロファイルのCMYKが主体 | CMYKが主体 | 他のアプリケーションの見た目には影響を与えません。プリンターの色再現域に近い見た目で作業が可能になり、視覚的に調整する際に役立ちます。 |
ColorMunkiなどでモニタープロファイルを適用 | 環境依存のCMYKが主体 | CMYKが主体 | 専用の測色器(ColorMunkiなど)でモニターをキャリブレーションし、作成したプロファイルを適用する方法です。この方法は、より厳密な色管理を行うプロフェッショナル向けであり、モニターの色をCMYKベースで最適化したい場合に有効です。 |