ver.4.25.436から「織りイメージ」タブが追加されました。
テキスタイルの基本操作を行った後、「織りイメージ」タブに切り替えて表示できます。
織りイメージでは、組織による糸の動きを考慮したイメージを表示します。
ドビーや二層の完全組織を通常組織で利用したシミュレーションが可能です。
※ジャガードは擬似組織のため対応しておりません。

「織りイメージ」では、糸形状のケバ部分は削除されて表現します。


二層組織の縞入力方式の切り替え(縞入力・表入力メニュー>編集切替)を行っている場合、「織りイメージ」タブは使用できません。
織りイメージのシミュレーション
「縞入力画面」と「織りイメージ画面」での比較の一例をご紹介します。
パナマ織(メッシュ)
経緯の糸を2~3本ずつ引き揃えて、交互に繰り返すことで現れる、独特の凹凸を表現します。


蜂巣織(ワッフル)
経緯の糸を長く浮かせて、表裏にます形の菱形を織り出したとき、糸の動きを考慮して表現します。


シャギーチェック
織りイメージ画面では、デザイン機能と同等の最長20mmの起毛フィルターでの設定が可能です。


起毛チェック


高密度
デフォルト糸密度の3倍まで入力可能になり、高密度の表現が可能です。
密度変更は、縞入力または表入力画面で変更可能です。
- 二層織りは非対応
- 下位バージョンでは1.9倍まで


経糸と緯糸の両方の密度をデフォルトの3倍に設定すると、正しく織り上げることができません。表示上でも柄が崩れて見える場合は、バランスの取れた密度設定が必要です。経糸または緯糸のどちらかの密度をデフォルト以下に設定すると、正しく表示されます。
二層組織(接結糸)
表地と裏地の2枚の生地を重ねて、 その2枚の生地が離れないように部分的に接結糸で留めてある場合、織りイメージ画面での表現が可能です。
- 接結糸の表示
二層組織で接結糸の設定および縞入力すると織りイメージ結果に反映します。
接結糸の有無で縞入力画面と織りイメージ画面からの書き出し本数は異なります。



縞入力では密度に一番近い整数値で描画します。織りイメージは密度で計算したサイズで描画します。この違いでやや大きかったり、小さかったりする場合があります。

織りイメージ画面について
配色パネル
縞入力画面で作成した配色への表示切り替えが可能です。
配色のパネルについては、テキスタイルのパネル(配色)を参照してください。
※配色の移動には対応しておりません。

ピクセル拡大率
ピクセル拡大率(25%・50%・実寸相当・100%・200%・300%)の切り替えが可能です。
ピクセル拡大率の選択した後は、ファイルが開かれている間、縞入力画面と織りイメージ画面で値が保持されます。

「再織り上げ」ボタン
織り上げをキャンセルした時に再度織り上げが可能です。

背景色の反映
縞入力メニュー(または経縞割ウィンドウを右クリック)>背景色 で設定した背景色は織りイメージ画面にも反映します。


縞入力メニュー
経緯同配色
経糸(または緯糸)の配色を作成した後、縞入力メニュー> 経緯同配色 を選択すると、緯糸(または経糸)に同じ配色が複写されます。配色パネルで確認することができます。
起毛フィルター
糸のケバを作成することなく起毛表現をします。(縞入力画面の起毛設定とは別に設定します)
絵で保存、イメージに書き出しをした後もリピートが保持されます。
「織りイメージ」タブを選択した時のみ対応します。
- 縞入力メニュー>起毛フィルター を選択します。
- 各項目を設定して「OK」をクリックします。
起毛を解除する場合は、縞入力メニュー>起毛フィルター を選択して「起毛」の ☑ を外します。

縞入力メニュー>起毛フィルター

名称 | 機能 |
---|---|
起毛 | 起毛表現をします。 |
密度 | 起毛密度(0~10)を調整します。 |
長さ | ケバの長さ(0~20mm)を調整します。 |
不透明度 | ケバ部分の不透明度(0~100%)を調整します。 |
ぼかし | ケバ部分のぼかし(0~10)を調整します。 |
明るさ | 明るさ(0~50)を設定します。 ベタ色部分にも起毛を表現します。 |
方向 | 起毛方向(上下左右)を設定します。 |
コントラスト設定
新規で柄を作成した場合、コントラスト(高低差1:糸1)が自動で設定されます。
(縞入力画面のかぶり効果の設定とは別に設定します)
「織りイメージ」タブを選択した時のみ対応します。
- 縞入力メニュー>コントラスト設定 を選択します。
- 各項目を設定して「OK」をクリックします。
コントラストを解除する場合は、縞入力メニュー>コントラスト設定 を選択して「コントラスト」の ☑ を外します。


名称 | 機能 |
---|---|
コントラスト | コントラストを設定します。 |
高低差のコントラスト | 糸の高低差のコントラスト(0~5)を調整します。 |
糸のコントラスト | 糸のコントラスト(0~5)を調整します。 |
全体リピート
Ctrl + R(Mac:⌘ + R )
- 縞入力メニュー>全体リピート を選択します。
- 織りイメージ画面いっぱいにリピート表示します。
ピクセル拡大率が低くなると表示に時間がかかります。
全体リピートの設定は、ファイルを保存した後も、縞入力画面と織りイメージ画面で設定が保持されます。

リピートオン:一部の表示となりスクロールは非対応になります。
リピートオフ:柄全体の表示とスクロールが可能です。
絵で保存
作成した柄を画像の状態にして保存します。
- 「織りイメージ」タブを選択します。
縞入力メニュー>絵で保存 を選択します。 - 絵で保存するサイズ(糸と組織の最小公倍数/糸本数/ 用紙サイズ)を選択します。
- モアレ消し(強度0~10)の調整をします。
- ファイルフォーマット(.PNG/.TIFF/.4di)を選択します。
- 解像度(240/300ppi)を選択します。
- 「OK」をクリックします。
- 保存する場所を選択してファイル名を入力し「保存」をクリックします。
「縞入力/表入力」タブを選択した時の、縞入力メニュー>絵で保存とは制限が異なります。
- イメージタイプ:RGBカラーのみ対応します。
- ファイルフォーマット(.PNG/.TIFF/.4di)に対応しています。
- (.png, .tiff)は、背景レイヤーのみ作成されます。
- (.4di)では織りイメージと背景レイヤーの2枚のレイヤーが作成されます。
- 制限サイズは、4,000 × 4,000 pixelsです。(参考:4,000pixels =42.3cm(240ppi))
- ドビー組織は1〜5層までの総本数が「糸本数」に表示されます。
イメージに書き出し
作成した柄を画像の状態にしてアプリケーション内に書き出します。
- 「織りイメージ」タブを選択します。
- 縞入力メニュー>イメージに書き出し を選択します。
- イメージに書き出しするサイズ(糸と組織の最小公倍数/糸本数/ 用紙サイズ)を選択します。
- モアレ消し(強度0~10)の調整をします。
- 「OK」をクリックします。
- 画像の状態になり、別ウィンドウで開きます。
「縞入力/表入力」タブを選択した時の、縞入力メニュー>イメージに書き出しとは制限が異なります。
- イメージタイプ:RGBカラーのみ対応します。
- 制限サイズは、約200 x 200cmです。
- 織りイメージと背景レイヤーの2枚のレイヤーが作成されます。
- ドビー組織は1〜5層までの総本数が「糸本数」に表示されます。
印刷
通常印刷/部分印刷
「織りイメージ」画面からの印刷は、通常印刷、部分印刷に対応しています。
ファイルメニュー>プリントプレビュー (またはプリント)を選択します。
※印刷可能な最大サイズは、200 x 200 cmになります。
詳しくは、印刷(テキスタイル)を参照してください。
表裏印刷
