テキスタイルデザイナーやプリント生地の開発に携わる皆さま、日々のアートワーク作成でお困りごとはありませんか?
– 「スキャンした布地から、シルクスクリーンの型用にきれいに分版(色分解)するのが大変…」
– 「手作業での版分けに時間がかかりすぎて、リピート送りの修正まで手が回らない…」
そんなデザイナー様の悩みを一発で解決するのが、テキスタイルデザインソフトウェア「4Dbox PLANS」の『色まとめ』機能です。
今回は、スキャンした布地のフルカラー画像から、「色まとめ(分版)」「図案レタッチ修正」「リピート送り付け」まで、プロが実践する一連のテクニックを分かりやすくご紹介します!
STEP 1:元画像(RGBカラー)の下準備
まずはRGBカラー画像を用意します。色まとめとリピートの送り付けの精度を劇的に上げるために、事前に丁寧な下準備を行っておくのがプロのコツです。

傾きの補正(必須!)
生地目が傾いていると、後のリピート作成時に柄の繋ぎ目がズレてしまいます。まずは生地目に沿ってまっすぐに補正しましょう。
- 水平・垂直の基準を作る
水平・垂直にしたいライン(目印になるモチーフや糸目)に沿って、「ものさしツール」でドラッグします。

- カンバスを回転させる
イメージ>カンバスを回転>角度入力 を選択。ドラッグしたラインを水平(または垂直)にするための数値が自動入力※されているので、そのまま「OK」をクリックします。

- 余白をカットする(1リピートの抽出)
回転によってできた周囲の余白を「トリミングツール」で切り抜きます。
1リピート分の柄がある場合は、1リピートを抜き出すようにトリミングしましょう。

※1リピート柄を綺麗に抜き出すには「リピート展開」機能を活用したトリミングも有効です。
全体の色補正(明るさのグラデーション・ムラ対策)
スキャナーやカメラの特性による「明るさのムラ」を整え、色まとめの精度を高めるためにコントラストを調整します。
- 全体の明るさを確認
表示メニュー>リピート設定 を選択し、全体の明るさムラの度合いを確認します。

- レイヤーの準備
「背景」レイヤーを右クリックし、「レイヤーを複製」を選択します。
ドキュメント選択画面では、そのまま「OK」をクリックします。

- レイヤーマスクの追加
複製したレイヤーパネル下部の「レイヤーマスクを追加」ボタンをクリックします。

- レイヤーマスクの選択
レイヤーに表示された「レイヤーマスク」のアイコンを選択します。

- グラデーションでマスクに描画
「グラデーションツール」を選択(例:描画色を白・背景色を黒に設定)し、画像の濃淡に合わせてドラッグします。(表示の変化はまだありません)

- イメージレイヤーの選択
レイヤーに表示されている「イメージレイヤー」のアイコンを選択します。

- 明るさの調整
画質調整メニュー > 明るさ・コントラスト(またはレベル補正)でトーンを整えて、「OK」をクリックします。
部分的な明るさのムラをあらかじめ平坦にしておくことで、この後の自動色まとめの精度が格段にアップします。


ノイズの軽減
生地特有の織り目やザラザラ感(ノイズ)は、色まとめ(分版時)に不要なドットとして拾われてしまいます。
- レヤーパネルを右クリックし、「全てのレイヤーを統合」を選択します。

- フィルター > 明るさの中央値 を選択。中間の明るさ半径(1~5)を設定して「OK」をクリックします。
- ディテールを保ったまま、色まとめがしやすい滑らかな状態に仕上がります。

サイズと解像度の決定
仕上がりの1リピートサイズが決まっている場合は、あらかじめ イメージ >画像解像度 または カンバスサイズ でサイズを調整しておきます。

STEP 2:『色まとめ』機能で自動&手動分版
下準備ができたら、いよいよ分版作業です。モジュール > 色まとめ を選択し、画像の特性に合わせて最適なアプローチを選びます。
A. 自動色まとめ
指定した「色数」や「色域」から瞬時に自動色分けします。(自動色まとめ)
- 色数を数値入力します。(255色まで対応)
- 「色拾い」をクリックします。
自動抽出された色がカラーテーブル【A】に表示されます。間隔スライダーで拾う色域を調整します。 - 「マスクを非表示」で色まとめ前の画像、「プレビュー」で色まとめ後の画像を確認できます。不要な色は選択して「削除」が可能です。
- 「ドキュメント作成」をクリックすると、色まとめ(分版)されたインデックスカラー画像が新しく作成されます。

B. バリエーション
色数や色相間隔の異なる5つの候補から、直感的に最適な仕上がりを選択できます。(バリエーション)
- 「バリエーション」をクリックします。

- 左上の元画像と5つのバリエーションが表示されます。
色数と(色相の)間隔を調整します。 - 色数や間隔のラジオボタンを切り替え、「更新」をクリックしてバリエーションを再表示します。
- 最適な画像をクリックして「✓」を入れ、「OK」ボタンで確定します。

- 「ドキュメント作成」をクリックすると、色まとめされたインデックスカラー画像が新しく作成されます。

C. 手動色まとめ
こだわりたい領域の色を、1色ずつピンポイントで狙って拾い上げます。(手動色まとめ)
- スポイトツールを選択し、スポイトサイズと許容量(0〜100%)を設定します。
- 画面上の欲しい色をクリックすると、拾われた色がマスク色で表示され、自動的にカラーテーブルへ追加されます。
- 「マスクを非表示」で色まとめ前の画像、「プレビュー」で色まとめ後の画像を確認できます。
不要な色は選択して「削除」が可能です。 - 「ドキュメント作成」をクリックすると、色まとめされたインデックスカラー画像が新しく作成されます。

今回はシルクスクリーン印刷に適した「ベタ」表現のままドキュメントを作成します。
(※用途に応じて、グラデーション表現向けの「ディザ」や「カラーマスク」も選択可能です)
STEP 3:『レタッチ』機能で元画像と比較しながら美しく修正
変換されたインデックス画像を確認し、細かい部分の微調整を行います。
- レタッチ画面を開く
モジュール > レタッチ を選択します。
画面左に「元のRGBカラー画像」、右に「色まとめ画像」が並んで表示されるため、元絵のニュアンスを確認しながら作業できます。

- 全体のノイズを一括除去する
散らばった不要な色を自動で隣接色へ振り分けます。
オプションバーの「ノイズ除去」から範囲(小/中/大)と強度「弱/中/強」を選んでクリックするだけで、画面全体のノイズが一瞬で消え去ります。


- 「指定色」機能でピンポイント描画
特定の色だけを修正したい時は「指定色」が便利です。選択したカラーに指定マークを付けると、ブラシツール等で豪快に塗ってもその「指定色」部分にしか色が乗らないため、はみ出しを気にせずスピーディに作業できます。

- 完了して戻る
修正が終わったら、画面上の「完了」ボタンを押してメイン画面に戻ります。

STEP 4:リピート(送り)設定と繋ぎ目の最終仕上げ
メイン画面に戻り、リピート(送り)表示の設定を行います。
- リピート表示の設定
表示メニュー>リピート設定 を選択。リピートパターンの「方向」と「シフト」を設定して「OK」をクリックします。

- 繋ぎ目のシームレス修正
画面上で実際に柄が連続配置(リピート表示)された状態を確認しながら、不自然な繋ぎ目を描画ツールで編集します。

4Dbox PLANSなら、リピート表示させた状態のまま繋ぎ目を直接シームレスに修正・描画できるため、ストレスフリーで完成度の高いリピート図案データが完成します!

4Dbox PLANSで分版・リピート作業を劇的に効率化
手作業で行うと膨大な時間がかかる「布スキャンからの分版」や「繋ぎ目の修正」も、4Dbox PLANSの『色まとめ』『レタッチ』『リピート描画』の連携機能を使えば、驚くほどスピーディかつ正確に仕上げることができます。
さらに、色まとめを行ったデータはそのまま「カラーバリエーション展開(配色作成)」や「配色編集」の工程へスムーズに移行できるため、デザインの幅を広げる作業も一気に行えます。
「分版作業の時間を短縮したい」「もっと直感的にテキスタイルデザインを仕上げたい」というデザイナーの皆さま、ぜひこのテクニックを日々の業務にお役立てください!
